妊活中の女性にとって、体調や生理周期を把握することはとても大切です。中でも「基礎体温の測定」は、体のリズムやホルモンバランスを知る手がかりになります。ただし、意外と見落とされがちな「寝不足」が基礎体温に影響を与える可能性があるため注意が必要です。寝不足が基礎体温に与える影響を理解し、妊活に役立てましょう。基礎体温とは?基礎体温は、安静時の体温です。具体的には、朝目覚めた直後に測る体温を指します。基礎体温はホルモンバランスと深く関係しており、以下のように変化します。低温期:生理が始まってから排卵日までの期間。生理が始まると基礎体温が下がる高温期:排卵後から次の生理が始まるまでの期間。排卵後に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きで基礎体温が上がり、高温期に入る基礎体温の記録は、排卵の有無、妊娠しやすい時期妊娠の兆候を知るのに役立ちます。寝不足が基礎体温や妊活に与える影響寝不足は、基礎体温の計測結果やホルモンバランスに影響を与える可能性があります。それぞれの影響について、詳しくみていきましょう基礎体温が正確に測れなくなる基礎体温は4〜5時間以上の十分な睡眠をとったあとに測る必要があります。寝不足の場合、体が十分に休息できておらず、基礎体温が乱れやすくなることも。短時間の睡眠や浅い眠りでは、基礎体温が正確に測れない可能性があるため注意が必要です。ホルモンバランスが乱れる寝不足は、ホルモンバランスを乱す原因の一つです。ホルモンバランスが乱れると、排卵がスムーズが行われず妊娠しづらくなるケースもある場合もあります。自律神経が乱れる寝不足は自律神経の乱れにも影響を与えます。自律神経の乱れは、体温調節機能に影響し、基礎体温が安定しなくなり、体のリズムが把握しづらくなります。寝不足を解消するメリット寝不足は、基礎体温や妊活にさまざまな影響を与えます。そのため、寝不足を解消すると妊活には以下のようなメリットが考えられます。ホルモンバランスが整い、排卵が規則的になる自律神経が安定し、基礎体温が正確に測れるストレスが軽減し、体と心の健康につながる妊娠に向けた体づくりのためにも、寝不足の解消は大切ですね。寝不足を解消するためのコツ3選質の良い睡眠は基礎体温を正しく測定するためにも大切です。寝不足の方は、以下のポイントを参考にしてください。毎日同じ時間に寝る・起きる規則正しい生活リズムは、睡眠の質を高める基本です。寝る時間と起きる時間を一定にすることで、体内時計が整い、ホルモンバランスも安定しやすくなります。寝る前のリラックスタイムを作るスマホやパソコンの画面を見る時間を減らし、アロマやストレッチなど、リラックスする習慣を取り入れましょう。これにより、眠りに入りやすくなりますよ。睡眠の環境を整える寝心地のよい寝具を使い、部屋を暗く静かに保つことで、深い眠りを促します。室温や湿度の管理も大切です。ぜひ、意識してみましょう。基礎体温の記録を続けるためのコツ基礎体温は、十分な睡眠をとったうえで毎日測るのが大切です。ただし、日によっては寝不足の日もあるでしょう。そんな日があっても、記録を諦める必要はありません。以下のコツを参考にして、記録を続けやすくしてみましょう。1日の変動は気にしすぎない基礎体温は1~2日程度の変動よりも、全体のパターンを把握することが大切です。例えば、無排卵の場合はグラフが1相になり、早い段階で不妊の原因に気づける可能性もあります。寝不足や体調不良で基礎体温がブレても、長期的な傾向を見ることが重要です。アプリを活用する基礎体温を記録するアプリを使うと、グラフ化されてわかりやすくなります。中には排卵日の予測やアラート機能がついているものもあり、紙での記録よりも簡便で便利な傾向です。ぜひ、活用してみましょう。寝不足時のメモを残す「昨晩は寝不足だった」など、計測時の状況をメモしておくことで、後からデータを見返す際に役立ちます。原因が分かれば1日程度の乱れも気にならなくなりますよ。基礎体温の把握のためにも睡眠を見直そう基礎体温と寝不足の関係は、妊活において重要なポイントです。寝不足を解消し、基礎体温を正しく測ることで、自分の体のリズムが把握しやすくなり、妊活をスムーズに進めやすくなります。妊活中に基礎体温を測る方はあわせて、毎日の睡眠を見直すのはいかがでしょうか。参考)病気がみえる vol.9: 婦人科・乳腺外科.医療情報科学研究所