妊活中に意識して摂りたい栄養素のひとつが「ビタミンD」。最近では、ビタミンDが妊娠率や妊娠の継続に関わる可能性があることが注目されています。しかし、ビタミンDは不足しやすい栄養素でもあるため、日々の食事や生活習慣の中で意識的に取り入れることが大切です。この記事では、ビタミンDが妊活に与える影響や、効率的な摂取方法、そして手軽に作れるビタミンD豊富なレシピ3選をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。ビタミンDは妊活にどんな効果があるの?まず、ビタミンDが妊活にどのように関わっているのかをみていきましょう。妊娠しやすさをサポートする可能性があるビタミンDが不足すると、妊娠率の低下や流産率の上昇につながる可能性が報告されています。不妊治療を受けている方の中には、ビタミンD濃度と卵巣予備能力(AMH値)の関連性が指摘されているケースもあります。また、体外受精の妊娠率や不育症のリスクにも影響する可能性もあるようです。そのため、医療機関によっては、着床障害や不育症の検査の一環としてビタミンDの測定を行い、不足が認められた場合にはサプリメントの摂取を推奨することもあります。健やかな骨の成長をサポートビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、丈夫な骨を作るのに欠かせない栄養素です。そのため、妊活中の女性に限らず、意識的に摂取したい栄養素の一つです。妊娠中にビタミンDが不足すると、生まれてくる赤ちゃんの骨の発育にも影響を与える可能性もあるため、妊活中からしっかり摂取しておきたいですね。日本人はビタミンDが不足しがち?効率的な摂取方法2つ日本人の多くは、ビタミンDが不足しているといわれています。東京都内で行われた健康診断のデータをもとに、5,518人を対象にした東京慈恵会医科大学の研究によると、日本人の約98%がビタミンD不足 であることが明らかになりました。次にビタミンD不足の主な原因と効率的な摂取方法についてみていきましょう。ビタミンD不足の主な原因日光を浴びる機会や食生活の変化が主な原因とされています。ビタミンDは食事から摂取するだけでなく、 日光を浴びることで体内でも作られます。ただ、最近では屋内で過ごす時間が長かったり、紫外線対策を徹底しているといった理由から、ビタミンDが不足しやすくなっています。また、ビタミンDを多く含む魚類やキノコ類を食べる機会が少なくなっていることも理由に考えられています。ビタミンDを効率的に摂取する方法ビタミンDは、食事からの摂取 と 体内での合成(日光浴) の2つの方法で補うことができます。1. 魚類やキノコ類を積極的に摂るビタミンDは 魚介類やキノコ類に多く含まれています。 しかし、近年の食生活ではこれらの食品を食べる機会が減っています。意識的に取り入れるようにしましょう。また、ビタミンDは 脂溶性ビタミン なので、油を使った調理 で吸収率がアップします。炒め物やオイル漬けなどの調理法がおすすめです。~ビタミンDを多く含む食品(100gあたり)~食品ビタミンD含有量(100gあたり)しらす干し61.0㎍いくら44.0㎍サケ32.0㎍サンマ19.0㎍サバ11.0㎍イワシ10.0㎍キクラゲ43.5㎍まいたけ3.4㎍しめじ2.2㎍卵1.8㎍2. 日光浴をするビタミンDは 皮膚が紫外線を浴びることで体内で合成 されます。時間があるときは散歩をするなどして、日光を浴びる時間をふやしてみましょう。~目安の時間~・夏場:15分程度・冬場:30分程度日焼けが気になる方は、 手のひらを日光に当てるだけでもOK です。ビタミンDがとれる簡単レシピ3選妊活中は忙しい方も多いと思いますが、ビタミンDを手軽にとれるレシピをご紹介します。どれも10分以内で作れる時短メニューなので、ぜひ参考にしてくださいね。1. ふんわり卵とキノコのトマト炒めきくらげとえのき卵でビタミンDをしっかり摂取。トマトの酸味と卵のまろやかさが相性抜群の一皿です。〈材料(2人分)〉・乾燥きくらげ … 5g(戻して約50g)・えのき … 1/2袋・プチトマト … 4個・卵 … 3個・ごま油 … 大さじ1・鶏ガラスープの素 … 小さじ½・塩、胡椒 … 少々〈作り方〉1. 乾燥きくらげは水で戻し、食べやすく切る。えのきは根元を切って半分に切る。トマトは半分にきる。2. 卵はボウルで溶き、塩少々を加える。フライパンにごま油を熱し、卵を流し入れ、半熟状で一度取り出す。3. 同じフライパンできくらげ・えのき・トマトを炒め、鶏ガラスープの素・こしょうで味付け。4. 卵を戻し入れて全体をさっと混ぜ、器に盛る。2. 鮭ときのこのちゃんちゃん焼き鮭ときのこに含まれるビタミンDをしっかり摂取!味噌のコクでご飯が進む一品。〈材料(2人分)〉・生鮭 … 2切れ・えのき … 1/2パック・キャベツ … 2枚・玉ねぎ … 1/2個・味噌 … 大さじ2・みりん … 大さじ1・砂糖 … 小さじ1・バター … 10g〈作り方〉1. 鮭、キャベツ、えのきを食べやすい大きさにきる。玉ねぎは薄切りにする。2.フライパンにバターを熱し、鮭の両面を軽く焼く。焼き目がついたら、えのき、キャベツ、玉ねぎを加えて炒める。3. 味噌・みりん・砂糖を混ぜた調味料を加え、蓋をして弱火で蒸し焼きにする(5分程度)。3. しらすと春キャベツのチーズトーストしらすとチーズのカルシウム&ビタミンDで栄養満点!たんぱく質が不足しがちな朝ごはんにも◎〈材料(1人分)〉・食パン … 1枚・しらす … 大さじ2・キャベツ … 1枚(千切り)・スライスチーズ … 1枚・マヨネーズ … 大さじ1・黒こしょう やパセリ… 少々〈作り方〉1. 千切りしたキャベツをレンジで1分加熱しマヨネーズと和える2. 1、しらす、スライスチーズをのせトースターで焼き色がつくまで焼く。3.お好みで黒胡椒やパセリをふる。妊活中こそビタミンDを意識しようビタミンDは、妊娠しやすい体づくりをサポートする大切な栄養素です。魚や卵、きのこ類を意識的に取り入れ、バランスの良い食生活を心がけましょう。今回ご紹介した簡単レシピもぜひ取り入れて、妊活中の食事を楽しんでくださいね!参考1).メディカルレビュー社.データから考える 不妊症・不育症治療2)東京慈恵会医科大学 調査報告書報告