妊活中の方の中には、「妊活しててお酒って飲んでも大丈夫なのかな?」「アルコールは妊娠しにくい原因になるのかな?」「お酒はいつからやめればいいのかな?」と気になっている方もいると思います。お酒が好きな方にとっては、いつまでお酒を飲んでいいのか、禁酒しなければいけないのかすごく気になりますよね。今回の記事では、妊活中にお酒を飲むことでどのような影響があるのか、アルコールの他に注意したい飲み物と妊活中におすすめの飲み物について解説していきます。妊活中の女性はお酒を飲んでもいい?お酒が好きな方や仕事上での付き合いがある方は、「妊活中のお酒との付き合い方」について気になりますよね。「妊活中にお酒を飲んでもいいのか?」という疑問の結論から言うと、「妊娠前であれば適度な飲酒は絶対ダメではない」です。適度な飲酒は、直接的に妊娠率を低下させる可能性は低いと言われています。また、妊娠前であれば、将来、赤ちゃんに与える影響も低いとされています。しかし、お酒に含まれている「アルコール」には、妊活中の女性のカラダによくない影響を与えてしまうこともあります。過剰な飲酒は妊娠率が低下する可能性もあるアルコール摂取と女性の生殖能力の関係を調査したとある研究では、「週に14杯以上お酒を飲む人は、妊娠率が18%低下した」という結果が報告されています。アルコールが妊孕力(にんようりょく:妊娠する能力)を低下させるということが科学的に証明されているわけではありません。しかし、アルコールの過剰摂取は妊娠率を低下させる可能性があるだけではなく、ご自身の健康に悪影響を及ぼします。ホルモンバランスの乱れにつながることもある過剰な飲酒は、ホルモンバランスの乱れに繋がるといわれています。女性ホルモンであるエストロゲンは、卵巣で分泌され、肝臓で分解されています。アルコールも肝臓で分解されますが、その際にアルコールの量が多いと、肝臓の機能が低下し、エストロゲンの分解能力が低下してしまいます。エストロゲンは卵胞の成熟や排卵、子宮内膜の増殖など、妊娠に関わる機能を司るホルモンの一つです。そのエストロゲンがカラダの中でバランスを崩してしまうと、ホルモンバランスが崩れ、排卵日が特定しにくくなったり、生理周期が乱れる可能性があるのです。卵子の老化を促してしまうアルコールを分解するときには、「活性酸素」が発生します。活性酸素とは、カラダを酸化させる物質、つまり老化の原因となる物質です。活性酸素は年齢とともに増加していきますが、飲酒によって活性酸素の増加を促してしまうのです。卵巣ももちろん活性酸素の影響を受け、老化していきます。そのため、過剰なアルコール摂取は卵子の老化を促してしまうといわれています。これから赤ちゃんを授かる大切なカラダですので、特に妊活中は過剰な飲酒はやめ、生活習慣を見直していきたいですね。妊活中の男性はお酒を飲んでもいい?仕事の付き合いでの飲み会など、男性は特にお酒を飲む機会も多いと思います。「妊活中の男性はお酒を飲んでもいいのか?」という疑問の結論からいうと、女性と同様、男性もダメではありません。女性と違い、赤ちゃんを妊娠することもないので、赤ちゃんへの直接的な影響もありません。しかし、アルコールは精子の質や性機能に影響するといわれています。アルコールは精子の質を低下させるアルコールを摂取することで、体温が上昇します。その体温の上昇によって、精巣が温められている時間が長くなってしまうと、熱に弱い精巣は精子を作る機能が低下してしまいます。そのため、精子の数が減少したり、運動率が低下するリスクがあります。さらに、精子のDNAが劣化する可能性もあるといわれています。また、飲酒量が増えると男性でもエストロゲンがカラダの中で上昇し、精子の産生が低下するといわれています。過剰な飲酒は、精子の質を低下させる原因となりうるのです。EDの原因にもなる男性の方は経験されたことがある方も多いと思いますが、アルコールは、自律神経や脳の働きに直接的な影響を与え、勃起や射精を妨げることがあります。妊活中は男性も、過剰な飲酒は避けることをおすすめします。妊娠中のお酒はどんな影響がある?「妊娠中の飲酒はダメ」ということは、みなさんよく耳にしていると思います。なぜ妊娠中の飲酒はダメなのか、どのような影響があるのかを解説します。胎児性アルコール症候群を発症するリスクがある妊娠中に飲酒をすると、お母さんの肝臓でアルコールが代謝されるときにできたアセトアルデヒドが胎盤を通して赤ちゃんに流れていきます。赤ちゃんがアルコールにさらされることによって、カラダや精神、認知機能にさまざまな異常を示すことを「胎児性アルコール症候群」といいます。胎児性アルコール症候群では、特徴的な顔貌(薄い上口唇、平坦な人中、顔の中央が平坦)、発達の遅れ(低体重)、中枢神経系の障害(小頭症などの脳の異常、難聴、運動障害)などの症状が現れます。特に、赤ちゃんの重要な臓器が形成される器官形成期である妊娠初期に飲酒をすると、奇形が生じやすいです。早産・流産となるリスクが高まる妊娠中にアルコールを摂取すると、子宮の収縮を促す成分である「プロスタグランジン」分泌が増加します。そのため、流産や早産のリスクが高まるといわれています。また、過度のアルコール摂取は、胎盤の血流を減少させることで赤ちゃんの発育にも影響を及ぼします。血管の中の血液を固まりやすくするリスクもあり、妊娠中の合併症の一つである妊娠高血圧症候群のリスクも増加します。妊娠中の飲酒はお母さんの健康、赤ちゃんの成長発達に大きな影響を及ぼします。そのため妊娠中の飲酒はダメだと言われているのです。妊活中にお酒を飲みたくなったらどうする?妊活中はさまざまなストレスを感じやすい時期でもあります。お酒が好きな方は、お酒を飲みたくなることもありますよね。妊活中にお酒を飲みたくなったときには、どうしたらよいのか、対処法を紹介します。過度な我慢はストレス妊活中の飲酒は、妊娠の可能性がない時期には絶対ダメというわけではありません。過剰な飲酒はカラダへの害ですが、適度に飲酒することでストレスが緩和するのであれば、それも一つの手です。適度な飲酒の目安となるアルコール摂取量は、厚生労働省によると、1日純アルコールで20g未満(500mlビール1缶、ワイン200ml、清酒180ml、焼酎100mlなど)といわれています。毎日飲むのはカラダへの影響が大きいですが、どうしても我慢できないときには適量の飲酒におさえましょう。ただ、排卵の前後はホルモンバランスの乱れにつながるので、飲酒はさけることをおすすめします。また、性交渉のタイミングをとった約2週間後からは、少しずつ赤ちゃんの器官形成期に入ってくるので飲酒はさけるようにしましょう。ノンアルコールをうまく活用する最近は色々なノンアルコールの飲み物が販売されています。ノンアルコールのドリンクは、アルコールが入っていなくても、お酒に似たような味を楽しむことができます。飲酒を避けたい時期には、ノンアルコールドリンクをうまく活用するのもいいですね。妊活中にお酒の他に注意したい飲み物妊活中には、お酒の他にも注意したい飲み物があります。カフェインの入っている飲み物妊娠中にカフェインを過剰に摂取すると、赤ちゃんの発育に影響があります。妊活中のカフェイン摂取も、妊娠率の低下を報告する研究結果もあります。カフェインは適量であれば、集中力を上昇させたり、眠気覚ましなどの効果がありますが、過剰な摂取は不眠、頭痛、イライラするなどの症状が出ることもあります。世界的には、妊活中・妊娠中の女性は1日のカフェイン摂取量を300mg以下に抑えた方がいいといわれています。コーヒーであれば2杯程度が目安です。コーヒーの他にも、紅茶や玉露、栄養ドリンクなどにも含まれていますので注意しましょう。糖質を多く含む飲み物お酒を控える代わりに、清涼飲料やスポーツドリンクなどに置き換える方もいらっしゃると思います。しかし、清涼飲料やスポーツドリンクには大量の糖質が含まれています。糖質を多く取りすぎると、血糖値の上昇・肥満の原因となります。肥満は不妊にもつながりますので、飲み過ぎには注意しましょう。妊活中におすすめの飲み物妊活中に最適な、おすすめの飲み物を紹介します。あたたかい飲み物、ハーブティー、ルイボスティー妊活中の女性はカラダを温めることが大切です。カラダが冷えると、全身の血の巡りが悪くなってしまい、ホルモンバランスが乱れたり、卵巣の機能も低下しやすくなるといわれています。夏は特に冷えた飲み物を飲みがちですが、常温の飲み物がおすすめです。あたたかい飲み物で特におすすめなのは、カラダを温めたり、安眠を促したりと、種類によって色々効果のあるハーブティです。香りの種類も多く、好きな香りのものを選ぶことで、よりリラックスできる効果もあります。特にルイボスティーは、ハーブティーの中でも最近注目を集めています。ノンカフェインで飲みやすく、鉄分や亜鉛、ポリフェノールなどカラダにいい成分がたっぷり含まれています。ただ、ハーブティーは効能によって、妊活中や妊娠中には避けたいものもあるので注意しましょう。野菜ジュース野菜ジュースの中には、「葉酸」が含まれているものも多いです。葉酸は、人間が生きていく上では欠かせない栄養素で、カラダの中で細胞を作り出したり、再生するのをサポートする働きがあります。赤ちゃんの先天性異常である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らす、唯一の方法が葉酸の摂取です。葉酸は妊娠する1ヶ月以上前からの摂取が必要になります。そのため、葉酸は、妊活中も特に摂取していきたい栄養素なので、積極的に摂取していきましょう。ただし、野菜ジュースの中には糖質を多く含んでいる物もあるので注意しましょう。まとめ今回の記事では、妊活中にお酒がカラダに与える影響と、アルコールの他に注意したい飲み物、妊活中におすすめの飲み物について解説しました。過剰な飲酒は、妊活に影響を及ぼすだけでなく、健康にとって悪影響を与えます。妊活中のこの機会に、ご自身の生活習慣を見直し、健康的に過ごしていきましょう。病院やクリニックに通院されている方は、担当医に相談してみるのも良いでしょう。